腸が腐ってちゃ、なにをやってもダメよ

#40 食べるということ

eating together

腸活エキスパート薬剤師の
ミッチー(@GooodGut)です。

魔法の注射

だんだん湿度の高い日が多くなってきた。
マスクをしていると、余計に蒸し暑さが堪える。

最近、患者さんの中に
注射なら一発で良くなるのに
医者からダメだと言われた・・・
と納得できない表情で
帰っていった人が何人かいた。

そう、昔は疲労回復のために
ビタミンB1やブドウ糖の入った
別名、”ニンニク注射”なるものを
うってくれる病院も多かった。

最近では保険が厳しくなり
食べられる人は
栄養剤の注射が認めらなくなった。

そもそも
ビタミンB1で症状が改善する人は、
炭水化物過多だったり
腸内環境が悪い場合が多い
ということは以前の記事で書いた。

一般的には、
栄養を口から摂取するよりも
注射で血管に直接入れる方が
効きそうなイメージがあると思う。

しかし、最近では
栄養が消化管を通ることの重要性が
次々とわかってきている。

インスリンは血糖値を下げるホルモン?

インスリンといえば
糖尿病の人が使う薬の代名詞だ。

だからインスリンは
血糖値を下げるホルモン
と理解している人も多いと思う。

しかしこのインスリンには
糖から脂肪をつくって蓄えたり
筋肉などのカラダの部品を作ったりする
重要な働きがある。

最近では脳ニューロンの成長を促し
記憶や学習能力を高めることもわかってきた。

ブドウ糖を点滴で入れた場合と
口から摂取した場合とでは
後者の方がインスリンが格段にたくさん出る。

つまり、ブドウ糖は口から摂取したほうが
筋肉も作られやすく、記憶力も高まるというわけだ。

これには腸が一役買っている

腸と膵臓の連携プレー

口から糖分が入ってくると
小腸からインクレチンという
消化管ホルモンが出る。

インクレチンは膵臓を刺激して
インスリンの分泌を促し
インスリンの効き目も強めてくれる。

しかし、点滴で血管から糖を入れても
この消化管ホルモンは分泌されない。

入院中にブドウ糖を点滴しても
脂肪がついて太る人はあまりいない。
筋肉も落ちやすくなる。

もしかすると
脳の働きも低下するかもしれない。

栄養は正規のルートで入ってこないと
本来の力を十分に発揮できない。

だから医療従事者の間では
”腸が使えるなら、腸を使え”
が合言葉になっている。


ミッチー

「腸活」で日本を元気にしたい薬剤師です。 詳しいプロフィールはこちら