腸が腐ってちゃ、なにをやってもダメよ

file#21 善玉菌が喜ぶビッグマックとは?

ハンバーガー

腸活エキスパート薬剤師のミッチーです。

今日、昼休みに
北海道に住んでいる腸内細菌学者の
オンラインセミナーを受講した。

ちょっとした隙間時間に
移動時間を気にすることなく
聞きたかった講座を受講できるなんて
1年前には想像もしなかった。

世の中が新型コロナウイルスに適応して
新しい世界が動き始めていることを実感した。

それにしても
microsoftのteamsを初めて使ったが
なぜかチャットが使えず、
ちょっと不便だった(>_<)

善玉菌の大好物

前回の記事で
母乳中のヒトミルクオリゴ糖は
ビフィズス菌の大好物
だということを書いた。

いわゆる善玉菌と呼ばれる菌たちは、
大腸に流れてきた炭水化物を
主食としていることが多い。

それならば、
炭水化物をたくさん食べれば
善玉菌が増えるかというと
そう単純にはいかない。

共存のための知恵

200万年前、農耕が始まる前の
旧石器時代の人にとって
木の実や芋類などの炭水化物は
すぐに使えるエネルギー源として
とっても貴重だった。

だから、僕たちの腸は
貴重な炭水化物を取りこぼさないように
腸の上流(小腸)で素早く吸収してしまう。

すると腸内細菌が住む下流の大腸には
なかなかおこぼれが回ってこない。

そこで腸内細菌はヒトと共存するために
ヒトが吸収できない炭水化物を
エサにするようになった。

母乳のヒトオリゴ糖は
僕たちの腸で吸収できないので
そっくりそのまま大腸に届き
ビフィズス菌のエサになる。

そして僕たちは
そのビフィズス菌の排せつ物を
大腸のエネルギー源や
免疫機能の調整などに役立てている。

この完成された循環システムには
ほんとに感心させられる。

糖質制限のワナ

数年前に手軽に痩せられると
糖質制限が流行した。

糖尿病にてこずっている人にとっては
今でも有効な方法だと思うが、
腸内細菌との関係を考えると
長期間続けることはお勧めできない。

実際にダイエット目的で
糖質制限を何年もやっていると
便秘が悪化する人が多い気がする(経験談)。

ビッグマックで善玉菌を元気にしよう

ヒトが消化吸収できず
大腸まで達する難消化性の炭水化物のことを
Microbiota-Accessible Carbohydrates
(腸内細菌が利用可能な炭水化物)、
略して”MAC(マック)”と呼ぶ。

マックにはオリゴ糖や食物線維以外にも
いろいろな種類がある。

マックとは?

最近の僕のおススメは片栗粉。

本来の片栗粉は
カタクリという植物の根っこ
から作られたでんぷんの粉だが、
現在流通しているものの多くは
ジャガイモから作られる。

ジャガイモデンプンは
加熱すると僕たちの腸でも吸収できるが
生(?)の粉のまま飲むと、
大腸まで届いて善玉菌のエサになる。
(レジスタントスターチという)

毎日、大さじ1杯程度の片栗粉を
薬を飲むようにして飲んでいるが、
非常に便通がいい。

中には花粉症が軽減したという人も
いるくらい。(これはいつか記事にします)

とはいうものの、
ヒトの腸内細菌は千差万別なので、
効果にも個人差がある。

ウンチの色・形・臭いをものさしにして
自分の腸内細菌にあったエサを見つけよう。


ミッチー

「腸活」で日本を元気にしたい薬剤師です。 詳しいプロフィールはこちら