腸活エキスパート薬剤師の
ミッチー(@GooodGut)です。
子どものたっての希望で
我が家にミニチュア・シュナウザーが来て
ちょうど4年がたった。
案の定、朝の散歩は僕の役目になった。
それまでは近所をゆっくり散歩する
ことなんてあまりなかったが、
今では毎朝顔を合わせる”イヌ友”までできた。
特に近所の川沿いはお気に入りの散歩ルート。
周辺の方たちが自分の庭のように
いろんな花を植えたり、
掃除をしてくれたりしていて
季節を感じながら気持ちよく散歩できる。
ちょっと前まではツツジが見ごろだったが、
今は赤や青紫の紫陽花が梅雨のうっとおしさを
吹き飛ばしてくれる。
先日、お客さんとそんな話をしていたら
紫陽花の色は土壌の酸性度で決まる
ということを初めて知った。
なんでも土壌が酸性だと
土の中のアルミニウムがイオン化(溶けだすこと)して
根から吸収され、
それが花のアントシアニンという成分とくっついて
青色になるのだそうだ。
だから土に酸性の肥料やアルミニウムを含む
ミョウバンを加えると人工的に青色にできるらしい。
逆に土壌がアルカリ性だと
アルミニウムがイオン化せず
根から吸収できないため、赤い花になる。
同じ場所に咲いていても
青だったり赤紫だったりするのは
根から送られてくるアルミニウムの量に
差があるためらしい。
それを聞いて、腸オタクの僕は
あることを思い出した。
ヒトが生きていくうえで
必要な栄養素の一つにミネラルがある。
ミネラルとは鉄やマグネシウム、
カルシウムなどの金属のこと。
ミネラルは特に酵素が働く時に必要で
酵素が大工さんだとしたら
ミネラルは金槌やのこぎりだ。
ミネラルが不足すると家も建てられない。
食べ物に含まれているミネラルは
胃酸という強酸下でイオン化して
初めて小腸で吸収される。
だから胃酸がしっかり出ていないと
ミネラルは吸収されない。
胃酸抑制剤を継続的に飲んでいる人は
特にミネラル不足に注意したい。
またミネラルは小腸だけで
吸収されると考えられてきたが
最近の研究では大腸でも吸収される
ことがわかってきた。
その時重要な役目をしているのが
善玉菌が作る短鎖脂肪酸。
大腸で短鎖脂肪酸がたくさん作られると
腸の中が酸性になり、
ミネラルが再びイオン化して
大腸粘膜から吸収される。
短鎖脂肪酸は善玉菌が
エサを食べた時に作られる。
つまり、ミネラルの吸収をよくするためには
善玉菌のエサである食物線維も重要だってこと。
ミネラルウォーターを飲んだり
小魚を食べるだけでは
ミネラルは吸収できないのでご注意を!
<参考>
食物線維による大腸カルシウム
吸収促進の機構と生理的意義
北海道大学 原博ら
https://kaken.nii.ac.jp/ja/grant/KAKENHI-PROJECT-06660141/