腸活エキスパート薬剤師のミッチー(@GooodGut)です。
腸には免疫細胞の7割が集中している
と言われている。
なぜそれほどまでに免疫細胞を
腸に集中させる必要があるのだろう?
何回かに分けてその辺のことを
書いてみたいと思う。
腸の内側は皮膚と同じと言ったら、
あなたは驚くだろうか?
口から肛門まではずっと繋がっていて
体の中を通る一本の管となって
外界と接している。
だから腸の中は
実はまだカラダの外側。
漢方の世界では
「肌は腸の鏡」と言われるが、
肌と腸は地続きと考えると
それもうなずける。
食べたものは胃で初期消化されて
小腸から吸収される。
だから小腸はカラダの外側と内側を
隔てるトビラのようなものだ。
口から入ってきた食べ物が
常に清潔とは限らない。
中には雑菌も混ざっているかもしれない。
小腸は食べた物の中から
僕たちにとって必要なものだけを
カラダに取り込む必要がある。
だから小腸では雑菌や異物を
カラダの中に入れないように
厳重な防御システムを備えている。
小腸の防御システムの特徴は3つある。
それはお城のつくりにとても似ている。
以前の記事でも書いたが、
腸の内側は粘液で覆われていて、
雑菌の侵入を防いでいる。
この粘液は、細菌たちにとって
ネバネバなうえに
渓流のように流れが早く、
そうやすやすとは腸にたどり着けない。
さらにこの粘液には
ディフェンシンやラクトフェリンなどの
抗生物質を含んでいて
僕たちを外敵から守っている。
雑菌たちが粘液のお濠を
泳ぎ切ったとしても
今度は腸粘膜上皮細胞でできた城壁が
待ち構えている。
雑菌たちがこの城壁を登ろうとすると、
腸粘膜上皮細胞がポロポロと崩れ落ち
激流の粘液で洗い流す仕組みだ。
他の細胞と比べて
粘膜上皮細胞の生まれ変わりが早い
のもそのためだ。
仮に城壁を何とか登り切ったとしても
今度はリンパ球の門番が立ちはだかる。
彼らは一度戦った敵の顔を一生忘れない。
そして時々体中をパトロールして
以前戦ったことのある敵がいないか
チェックしている。
このように小腸は強固な防御システムで
僕たちを雑菌から守ってくれているのだ。
ありがとう、小腸さん!